stuffS3 - みのわマック

みのわマック

minowamac
コンテンツに移動します
 6・7のステップですけど、まずはステップ6で、自分の短所・欠点を洗い出すって言うことですね。
 
4で自分の棚卸しをして、その中で――AAやマックにつながった当時は、自分が酒だけが問題で、酒さえやめれば他は問題ない、普通に健康的に生きていけるはずだ、と思っていたんです。だけど「棚卸し」をして「いやいや自分は酒だけが問題じゃない」っていうことをやっぱり、いろいろと気付きましたね。
 
自分の欠点・短所がいろいろと、ありましたね。もちろん、アルコール依存症ですからアルコールが一番の問題ですけども。
 
それに気付いた、って言うのは35歳の時に初めて精神病院に入院して、そのときはAAじゃなかったんですけど、病院から別の自助会を紹介してもらって、その会合に週に2,3回通うようになった。そこで仲間が何人かいて、過去の話をする――AAのミーティングのような感じなんですけど、そういうところに出て、35歳から40歳までの5年間は一度、お酒をやめたんですよね。
 
 でも、そのときはまだAAもステップも知らないからね、無力を認めるということじゃなかったですよね。「お酒が問題で、このままじゃどうしようもない」ということは充分わかっていたけど、やめようと思ったわけでもなくて、「無力」だとか「病気」だとかの考えもなくて、そのときは家族のことを思ったんですよね。
 
女房がいて、まだ小さな子供が3人いて、子供がこれから成長していくって時に、親父がアル中で精神病院じゃマズいな、と。だから、暫(しばら)くの間、子供たちが成長するまでは飲酒を休もうっていう・・・やめようとは思わなかったですね。病気の理解もしていないから、一生やめようなんて思わないんですよね。いつか飲めるだろうけど、しばらくは休もうって。約5年はやめてましたけど、我慢でやめるしかないわけですよね。一応、退院するときに「子供たちの為にしばらくやめよう」と決心して退院したんですけどね。
 
 病院の中で、3カ月くらいは酒のない生活を送って「このままいけば大丈夫だろう」くらいに思っていたんですけど、「この病気は本当に恐ろしいな」と思ったのは、退院した直後に『酒』っていう看板を見た途端(とたん)に、体中から飲酒欲求が湧(わ)いてきてね。そのときは初めての入院だったから、家族が迎えに来てくれていて、一人じゃなかったから飲まずに済みましたけど、たぶん一人だったらそこで飲んじゃったんだろう、と思いますよね。
 
いくら自分で決心してもダメで、これはどういうことなんだろう、って思うわけですけど、週に何回か自助会の集まりがあって、その自助会にはステップはなくて、ただ自分の経験を話すだけでしたけど、その中で仲間が自分と同じような飲み方をしている、ってことは話してくれましたよね。「治らない病気だ」とか、「何年やめていても一杯飲んだら元に戻ってしまう」とか、「もっとひどくなる」とか、そういう話もしてくれてましたね。でも、自分はまだ初めての入院で、何度もそういうことを繰り返しているわけじゃないから、実感として受け入れられなかったんですよね。「ああ、そういう病気なのか」って――他人事ですよね。
 
 多分、その当時、自分のこともよく分かっていなかったんだ、と思いますね。人間は自分に都合の悪いことは忘れるっていいますけど、自分で飲んでやらかしてきたことは、ほとんど――まあ、記憶の奥にはあるんでしょうけど、それを自分で振り返るなんてことは出来なかったから、どこまでも他人事ですよね。仲間の話を自分のこととして受け入れることが出来ないんですよね。
 
 だから「酒だけが問題で、酒さえ飲まなければ」と思っていたんですけど、そうじゃなかったですよね。
 
それで自分の記憶が始まっている頃、子供の頃からの出来事を書き出して、そのとき起こったこととか、その状況とかを振り返ってみたんですね。考えてみると自分は小さいころからなんか生きづらさというか、そういうものを抱えていたんですよね。要は、人と上手く係かわれない。自分の考えや意見も言えないし、多分、そういうことって「AC」とかっていいますけど多分、自分はACの状態で育ったような気がするんですよね。そういう中で、自分の表現が出来ずに溜め込んじゃう。
 
 いつも問題が起こるのは家庭でしたから「自分は問題を起こさないようにしよう」、「いい子でいなきゃいけない」というか・・・そういう育ち方をしたと思うんですよね。
 
 自分が棚卸しをした時に一番思ったのは、「自分は何だか成長してない」ってことでしたよね。考え方とか生き方とか、どうも幼稚だ、ってことに気づきましたね。それが「どうしてなんだろう?」って考えたときに、人って一人で生きているわけではないから、家族もいれば、兄弟・友人、色んな人との係りの中で、色んな出来事があって、その中で学んでいく、身に着けていくものだと思うんですけど、自分はそういうことをしてなかった、というか現実から逃げちゃう。ちゃんと正面から向き合わずに、逃げちゃっていたんですよね、全て。だから成長が出来なかったのかな、って思った。
 
 6でいろいろと自分の短所、欠点を箇条書きにして、書き出したんですけど「自己中心的だ」とか「我が強い」だとか、いろいろ持っていましたね、自分は。「独りよがり」とか、「人に相談できない」とか、「助けを求めることができない」とか、「自分に自信が持てない」とか、いろんな自分の問題点に気付かせてもらったんですよね。
 
 そうした時に、「やっぱり自分は酒だけが問題じゃない」って改めて見えてきた。今まで、小さい時から自分の中で足りなかったもの――社会で生きていく中でそういうものが見えてきて、書き出しましたね。
 
 具体的に全部、思い出せるわけじゃないですが、自分の生きづらさの原因は、それまでお酒も含めて全部を「人のせいにしてきていた」んですね。親が悪いとか、友達のせいだとか、周りの人のせいにして「だから自分がこうなったんだ」っていう言い方をしていたんだけど、そうじゃなくって、「問題は自分の中にあるんだ」ってことに気付いたんですよね。
 
 やっぱり、お酒を飲まずに生きていくには、そういう問題点をちゃんと洗い出して、それを受け入れて、変えられるものは変えていく。
 
 もちろん変えられないものもありますけど、「変えられるものは変えていこう」って。
 
そういう気持ちになりましたね。
 
 「変えていこう」っていう気持ちになるには、まず、問題点に気付かなきゃダメですよね。それを気付かせてくれたのは、4の棚卸しとか、6でね。
 
 自分の問題点が見えてきたら「変えていこう」と思いましたけど、でも長年付き合ってきた性格ですから、明日から「コロっ」と変われるわけでもない。だから、自分だけの力ではなかなか変えていくことは出来ない。
 
 まず、そういう自分の問題を認めること、受け入れること。「過去はこうだったから今もしょうがない」じゃなくて、そういうものに気付いたら、「悪いところは変えていこう」って思わせてくれたのが6のステップだと思うんですね。
 
 それもなかなか簡単じゃないですよね。ビッグブックとか見ると、6・7はものすごく簡単に数行で「神に委ねる」って書いてあるだけ。もちろん、委ねることは必要ですけど、委ねただけでは変わらないわけで、自分が行動として変えていく作業をしないとならない。
 
 それも一度にじゃなく、少しずつ、「自分で気づいたところから変えていこう」っていう気にさせてくれたのが6ステップだと思うんですよね。
 
 それを7のステップで、神様に助けてもらって、自分に変えられないものは受け入れて、変えられるものは変えていく。それを見分けていく――平安の祈りにあるような作業をしていけば、少しは今までと違った、生きやすい生き方に変わることが出来るんじゃないかなと思う。やっぱり変わりたいと思ったから、そういう作業も出来たと思うんですよね。
 
 でも、6・7のステップはやっぱり一番、時間のかかるステップじゃないですかね。
 
 もう自分はやめてから三十数年になりますけど、今でも欠点とか短所とか出てきますからね。感情的なところとか。でも今までと違うと感じるのは、これまで感情的に乱れたりするとモロに表面の言葉や行動として出たりしてたんですけど、そういう感情の乱れがあることさえ気付いていなかったところから、「ああまた変な考えが出てきた」とか、「余計な感情が湧いてきた」とか、そういうのが自分でわかるようになったんだよね。
 
 そしたら、そこである程度コントロールするというか、抑えるというかね。そういう作業を続けていけば変われるんじゃないか、ということでね。
 
 だから、たぶん一生――どのステップも一生ですけど、特に6・7は自分にとって、ちゃんと続けていく、短所に向き合って変えていく作業を続けていく。そういうことは最終的には・・・飲んでいる時にはそういうものから必ず逃げて、飲んでいたわけですけど、そういうところも逃げるんじゃなくて、ちゃんと向き合って、自分なりにできる範囲で解決していく、そういう作業を続けていく必要があるんだろうと思うんですね。
 
 それは何年経とうと、今でも変わらず、それは12ステップ全部につながる話だと思いますけどね。そういう風に、自分は思ってますね。
 
 
みのわマック

施設種別:障害福祉サービス自立訓練(生活訓練)事業所
事業所番号:1311701377
〒114-0023 東京都北区滝野川7-35-2
電話:03-5974-5091
e-mail: minowamac@japanmac.or.jp
みのわマック
障害福祉サービス
自立訓練(生活訓練)事業所
事業所番号:1311701377
〒114-0023
東京都北区滝野川7-35-2
電話: 03-5974-5091


コンテンツに戻る